NEEWER 8mm F/3.5 FISHEYE FIXED LENSはコスパ最強の魚眼レンズだった?!

今回はNEEWERの魚眼レンズをレビューします。激安カメラ機材で有名なNEEWERですが、レンズの性能はどうなのでしょうか?


NEEWER 8mm 魚眼レンズ




2019年6月 追加レビューしました!こちら

レンズ開封


ということで、NEEWER 8mm F/3.5 FISHEYE FIXED LENS、中華魚眼レンズをレビューしていきます。レビュー記事の少ないこちらの商品、気になっている方も多いのではないのでしょうか?



パッケージ
おしゃれ箱

まずはパッケージです。購入してから数ヶ月経過していますが、元箱を保管していました。ブラック基調のパッケージ、正直かっこいいと思います。サイドのイメージはビーチのようです。ビーチもう10年以上行ってない。
それでは開封(するかのように開けるだけですが。)していきます。





巾着袋が付属
巾着袋

レンズとレンズフード以外に巾着袋が付属します。(前後のキャップはもちろん付属です。)レンズポーチとも言いますが、紐を絞るタイプですので巾着袋と表現した方がしっくりきます。合皮のようです。可もなく不可もなく、ただ今の所これを使用したことはありません。
ここからはレンズ本体のレビューです。




レンズのサイズ比較
サイズ比較


取り出した状態です。最初にサイズの比較です。向かって左から、CANON EOS kiss x7、今回のレンズ、タバコです。このレンズはAPS-C機向けの商品ですので、EOS kissと比較しています。APS-C向けレンズとしては比較的大ぶりのレンズでしょうか?カメラやタバコより背が高く、前玉部分も太いです。小柄なx7と並べたこともあり、余計に大きく見えます。
ちなみにこちらのレンズをフルサイズ機のEOS 6Dにマウントしてみたことがあります。マウントへの装着はできたのですが、ファインダーを覗くと全周魚眼のように円形の絵が確認されました。ボディの故障が怖いのでシャッターは切りませんでした。
今回はEOS kiss x7に装着してみます。






レンズ装着状態
装着状態


こちらがx7に装着した状態です。マウント側から順に、絞りリング、目盛り、ピントリング、前玉(フード)という構成になっています。フードが短く切り詰めてあるので迫力がありますね。
本体から切り離し、レンズ単体で見ていきます。



レンズ外観と特徴




レンズ左サイド
左サイド

レンズをやや左側から見た状況です。ピントの目盛りは最短0.3、絞りは最小22です。最短撮影距離が0.3mということで、近接は不得意と言えるでしょう。昔流行った写真でTHE DOGという犬の鼻でか写真がありましたが、そういった撮影はできません。うちの猫で試しましたがダメでした。もし、ペットの鼻でか写真を撮影したいニーズがあれば、なるべく最短撮影距離の短いレンズを選ぶべきと言えます。安いレンズですから贅沢いえませんが、うーん、悔しい。(私は購入後に気づきました。)




レンズ右サイド
右サイド

こちらがやや右側から見た状況です。ピントの目盛りは1.5からの無限遠、絞りは開放3.5です。ピントですが、レンズというものは往々にして、無限遠まで回しきるとオーバーインフするといわれています。私はさっぱりわかりません。



レンズキャップを外した状態
レンズキャップ外し


レンズキャップを外すと、迫力の前玉が現れます。アップで見てみましょう。






前玉拡大図
レンズこんもり

前玉を真横から見た状態です。これはびっくり。花形フードの短い方より出っ張っています。保護フィルターは取り付けることができませんので、他のレンズ以上に取り扱い注意です。



レンズキャップ単体
レンズキャップ単体


こちらは取り外したレンズキャップです。レンズキャップとしては珍しく、メーカー名が書かれていません。形状が独特なのでレンズとの組み合わせがわからなくなることは無さそうですが、少し寂しい感じがしますね。



レンズキャップ裏面
レンズキャップ裏

レンズキャップの裏面には、ピン痕や、型の切削痕が残ったままになっています。製品を安く仕上げるための工夫と思えば、前向きに受け入れられます。




キャップ爪拡大図
キャップの爪


そしてキャップの爪ですが、目に付くところはすべて樹脂でできています。この爪とキャップ円筒の間で、レンズフード先端をくわえ込み保持します。
レンズフードを取り外し見ていきます。




レンズフード無し状態
レンズフード外し


レンズフードが一応外れるようになっています。ただし先述のとおりこの状態ではレンズキャップが留められません。レンズフードが破損した際に取り替えるような使い方でしょうか?ただしフード単品の供給方法がわかりません。





レンズフード単体
レンズフード単体



レンズフード単体で見ていきます。ASPHERICAL、つまり非球面と書いてあります。非球面レンズを採用していることをアピールしているのですが、それをフードに書いてどうする。謎です。
さらにフードの裏面を見てみましょう。




レンズフード裏
レンズフード裏


レンズフードの裏面は縞模様になっています。これは段差になっており、ダーツのバレルでいうところのシャークカットと同じパターンです。高級なレンズフードの場合にはベロア生地が貼り付けてあるそうですが、貼りもの無しで光学性能をアップさせるための設計と思われます。効果のほどはわかりません。
今度はマウント側をチェックしていきます。



マウント拡大図
樹脂マウント

マウントには樹脂が採用されています。シルバーで塗装されているので一見、金属マウントのようにも見えますが、手で触れるとひんやりしません。ここもコストダウンのポイントでしょうか。ちなみに鏡筒は金属製でずっしりひんやりしています。
ここでこの製品の最大の特徴ですが、通常のEFレンズと異なり、電子接点が一切ありません。つまりカメラボディと電気的な接続ができないということです。カメラと接続するとどうなるのでしょうか?




レンズ装着状態での画面
レンズ装着状態での画面


その答えがこちらです。F値が00を示しています。これはボディがレンズを認識していないということです。ボディ内で制御されるシャッタースピードやISO感度についてはダイヤルで設定できますが、レンズの絞り値は絞りリングを手動で調整する必要があります。また、フォーカスエイドも反応しません。
絞りを見ていきます。



絞り開放状態
絞り開放F3.5


開放でF3.5の状態です。絞り羽根はほぼ見えません。




最小絞りF22

こちらが最小絞りでF22の状態です。綺麗な六角形の絞りになっています。つまりこのレンズは6枚羽根ということです。偶数絞りということで、こだわりのある方からすると気になる点かと思います。私の好みとしては偶数絞り、有りです。それは、光芒の出方が特徴的だからです。
それでは作例をご覧いただきたいと思います。



NEEWER 8mm 作例




商店街の作例
商店街


夕暮れ前のアーケード街を撮影してみました。レンズレビューのために撮影したわけではないので、色合いは少しカメラ本体の設定で調整してあります。また画像サイズを小さめにしていましたので画質は良くありません。ここで注目していただきたいのは、アーケードの照明から広がっている光芒の数です。特にわかりやすかったのが、画面上端の一番近く、大きな光源です。
拡大してみます。




光芒の拡大図
光芒を拡大

Exifデータが残っていないので(レンズに電子接点がないため)当時の設定は不明ですが、等間隔に6本(画面上では3本ですが。)の光芒が出ています。この特徴を生かせば、美しいすっきりとした光芒の表現ができると思います。私はできません。申し訳ない。
もう1枚、今度は人物を写してみました。




魚眼ポートレート
魚眼ポートレート


こちらは先ほどのアーケード街から路地に入ったところです。友人をモデルに、路地と、ストリートアートが描かれた建物の壁を収めました。写真の雰囲気に合わせ、モノクロに加工してあります。通常、人間の眼では感じることができないパースで、街の風景を印象的に切り取ることができますね。


大きく残念だった点




レンズのズレ
ずれているレンズ


最後に大きく残念だった点をご紹介して終わりたいと思います。上の写真をよく見ていただくとわかるのですが、カメラを正面ほぼ真上から撮影した状態です。にもかかわらず、レンズが向かって反時計回りに回転しています。
マウント自体はがっちり固定されており、ガタがあるというわけではありません。絞りとピント併用の目盛り基準線は真上を向いていますので、前玉か、フードの基底部がずれているようです。もちろんフードもガタはありませんので、ここから元に戻すことができません。
気づいた時は大変ショックだったのですが、フードでケラレるようなことはありませんでしたので、撮影には影響しませんでした。とはいえやはり気持ちが悪い。細かなところまで気になってしまう方にはこのレンズはオススメできないかもしれません。





さて、以上がNEEWER 8mm魚眼レンズのレビューでしたが、皆様いかがだったでしょうか?魚眼レンズで撮影してみたいけど、普段使わないレンズに何万円も払えないよと悩んでた方、オススメです。また、なんでもいいから安く買えるレンズで物欲を満たしたい、というレンズ沼症状の方にも処方いたします。
安くて楽しい魚眼レンズ、1本だけ持っていれば表現の幅は大きく広がりそうです。購入して大正解でした。
こちらのレンズはAmazonでの取り扱いがありますので詳しくは下記のリンクからご確認ください。


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